自分は特別じゃないと気づいたのは、何をやっても一番になれなかった小学生の頃。
自分は弱者だと気づいたのは、クラスの乱暴者達に苛められた中学生の頃。
そして高校生になった僕は、いよいよ自分に明るい未来は無いのだと気づいた。十数年生きてきて、特技も長所もロクに挙げられない奴なんて、もう、駄目だろうとしか思えなかった。
いつまで経ってもクラスの中で浮いていた。昔は懐いていてくれたはずの妹には馬鹿にされ、罵倒され、雑に扱われる毎日。そして僕を見る両親の目から、日に日に期待の色が薄れていくのが分かると、自分がどれだけ矮小な存在かをまた思い知らされる。
事件が起きるわけでもなく、何かが変わるわけでもない、ただただ決まったレールの上を歩く怠惰な日常の中で。同じレールの遥か前方に、肩を並べて歩くカップルや友人と笑い合う同級生達の姿を見つける度に、僕の自尊心は削れ、劣等感だけが膨れ上がる。

もうたくさんだ。これ以上嫌なものを見たくない。
もうたくさんだ。これ以上自分を嫌いになりたくない。
過去に戻してくれ。やり直させてくれ。リセットボタンを押させてくれ。そうしたらきっと、今度こそ上手に生きてみせるから。

叶うはずのない妄想を何度も繰り返しながら、その日も僕は家路に着いた。家にも僕には居場所がない。家族と同じ空間にいるのにも苦痛が伴う僕は、帰るとすぐに自分の部屋に篭り、PCを立ち上げ動画サイトを開く。

野獣先輩『まずうちさぁ......屋上......あんだけど......焼いてかない?』

遠野『あぁ^〜 いいっすねぇ^〜』

僕の唯一の憩い。それは、ホモビデオ......特に野獣先輩の出演した作品だった。他の人々が書き込んだコメントと共にそれを観ていると、その時間だけは、今日あった嫌な出来事を忘れられた。いつも抱えている虚無感や劣等感から解放されるのだ。彼を見ていると、たくさんのコメントを見ていると、不思議と心が救われる。理由は多分、誰かを笑う快感と、普段は味わえない仲間との連帯感......のようなものを、体感出来たからだと思う。
日常の憂さ晴らし。僕にとって淫夢は、かけがいのないものであると同時に、それ以上の意味を持たない一時の憩いの時間でしかなかった。

だから、予想なんて出来るわけなかった。

男子高校生「赤字コメントでもしてみるかな〜俺もな〜」

野獣先輩「楽しそうだな」

まさか行方不明の彼が目の前に現れて、僕をレイプしてしまうなんて想像、薬でもキメてなきゃ頭をよぎることすら無いだろう。

野獣先輩「俺の裸が見たいんだろ? ......見たけりゃ見せてやるよ。その代わり、お前のケツをもらうけどなあああああああああああ!!!!」

男子高校生「や、やじゅ...っ! ああああアァアアアっ!!!」パンパンパンパンパンパン

突如訪れた、想像の外側の出来事によって。僕の日常は、世界は、一瞬で破壊された。

※閲覧注意※
以下の内容には性的表現、BL描写が多分に含まれます。耐性が無い方、興味が無い方は、お手数ですが次の〜〜〜〜まで読み飛ばして下さい。読み飛ばしても、それ以降の文章の内容が分からなくなる、といった弊害はありません。無価値です。
〜〜〜〜
密閉された、狭く薄暗い部屋に、その行為のためだけにあつらえたベッドがただ一つ。余計な物は一切排除された簡素な空間に、俺と『コイツ』だけが立っていた。逃げ場の無いこの状況で、これから何をするかなんて言うまでもなかった。
突っ立ったままのコイツに先んじて、俺はベッドに腰掛けた。ギシッと骨組みの木が軋む音がし、尻が深々と沈む。安物だな、と舌打ちをすると、それを合図だと勘違いしたのだろうか。コイツが俺の股間目掛けて飛びつき、そのまま一物にむしゃぶりついた。
「ん、ぐむ、んむぅ、んむちゅ」
コイツの舌が、裏スジを、亀頭の側面を的確に激しく攻め立てる。男の悦ぶ箇所を熟知したその奉仕は、激しく情熱的でありながら、繊細な気配りすら感じさせる。奉仕への必死さ、そして丁寧さは、早く大きくなれと懇願しているようにも見え、なんともいじらしい。
早く応えてやれ、と言わんばかりに、俺の一物も瞬く間に膨れ上がった。主観ではあるが、その大きさと長さは、俺の歴史の中でも一番といえる最高傑作だった。

「オラ、もっと速くしゃぶれよ。あくしろよ」
そう急き立ててやると、コイツは直立した俺の一物の先端を咥え、右手で竿の中間から根元にかけてをさすり、左手で玉袋を揉みしだいた。
「な、なに!? クッ! グッ、フゥゥッ......3点同時攻めを、これ程精巧に行えるとは、な、なんて奴だ......!」
「ん、ちゅぶ、ぐちゅ、ちゅ、んん」
3点同時攻めは本来、誰もが一度は夢想し、そしてほとんどの人間が夢半ばで挫折する秘技だ。難易度が高い理由は単純。成功させる条件として、受け手には十分な竿の長さがあること、そして攻め手には三つの異なる動作を並列して行う、高い処理能力が求められるからだ。
「くぉぉぉぉぉっ!!」
それだけに、3点同時攻めが完成した時の威力は絶大だ。

まず、満遍なく密着した唇が亀頭全体を包み込み、上下に動かす度にムズがゆい快感が先端を襲う。舌先は一定のリズムで回転し、尿道の周囲を絶え間なく舐め回す。そして口内から漏れる生暖かい吐息が、唾液にまみれた亀頭に幾度となくふりかかる。とてつもない。
右手の掌は竿の根元に小指をつけ、竿の中〜下部を包むように握っている。上下に動かして竿を擦ったり、あるいはギュッと握り締めたり、たまに恥骨のあたりを揉んだりして、亀頭とは別物の快感を与えてくれる。その所作は、さながら精液を掘り起こさんとする採掘現場だ。
この二つに添えられるように、玉袋を掴む左手が良い仕事をしている。子種を宿す秘所が、温かい掌に包まれる安心感と、勢い余って握り潰されやしないかという不安とに挟まれ、倒錯したギャップを本能に訴えかける。さらに指が金玉をコリコリと弄り回し、あと少しで痛みに変わろうかという、決して無視出来ない快楽が脳に運ばれる。もう頭の中が精子でいっぱいだ。

頭の奥がジンと痺れる。心地良い目眩が視界をぼんやりと揺らす。意識は一物のことばかりに向き、この快楽がずっと続けばとさえ思う。
しかし時間に限りがあるように、肉体にも限界という縛りがある。極上の快楽を享受した我が一物は、その刺激の強さ故に、2分と経たず絶頂へのカウントダウンを開始した。
(今、ここで出すわけにはいかない......!)
肉体には限界があり、射精可能な回数にも限りがある。今日相手をするのはコイツだけではなく、後がつかえていた。フェラでイっている余裕はこちらにはないため、焦った俺はコイツの髪の毛をがしと掴み、乱暴にベッドへと放り投げた。
「あうっ、ああ!」
コイツは地に足を残したまま、上半身をベッドの上について、四つん這いの姿勢になった。最後までやり通したかったのか、名残惜しそうに切なげな声を上げるが......
「お前も気持ちよくなりたいだろ? オラ入れるぞ、これでフィニッシュといこうやないか」
唾液と我慢汁に濡れまくった一物に、もはやこれ以上の補助液など必要ない。無防備なメス穴へと、ズブリと挿れてやった。
「ッ! く、くふぅ、うぅ、うぅんん!」
ズブリ、ズブリと、肉壁を掻き分け、ゆっくりと侵入していく。他我の領域を無遠慮に犯していく。
今まさに俺は、蛮族と化した。尊厳を奪い、肉体を犯し、何もかも我が物にせんとする魂と欲望の解放が、今の俺の全てであった。愚かな蛮族の俺が、相手の身体を労わるなど、なおさら愚かしいことだ。

「あっ! んああ、ああアウゥッ!!」
ストロークを加速させて腰を振ると、コイツの苦悶に満ちた嬌声が耳を震わせる。馴染む間もなく激しいストロークに晒されているのだから、その反応は当然だった。しかしこの時、被害者ぶったコイツの声が、俺には酷く不愉快に届き、思わず手が出た。
バチン、バチン。苛立ちを解消する為に、右手で何度も尻を叩いてやる。無遠慮に思い切り叩いた為、コイツの尻が赤く腫れあがるが、
「んああっ!ああっ! あああぃぃん!!」
痛みをむしろ悦んで受け入れていた。とんだ変態だな、と罵倒しながら、俺は更にストロークを加速させる。
バックから突き上げる、最も原始的な獣の体勢。最早二人の意識に理性は欠片も残っていない。快楽を貪り喰わんとする衝動だけが、俺達を突き動かす。
「クッ、そろそろか......」
巨大な波が、竿の先端へと登ってくる。そろそろ準備が必要だ、と脳が指令をだす。
そして、盛大なフィニッシュへと向かう、内側の感覚に意識を向けると......。
「......ん?」
竿の先端に、外側からの感触があった。穴の方から波のようにおしかけるこの感覚は......間違いなく......あ、無理無理無理無理もう無理無理無理無理汚い汚なすぎる嫌だ嫌だ嫌だ耐えられない妄想にも限界がこれはアバババババババババババババババババババババババババババ

〜〜〜〜
彡(゚)(゚)「もう嫌ぁぁぁぁぁぁぁぁこれウンコやないかウンコやないかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」ジュッポジュッポジュッポ

男子高校生「ん!ん!も、もう駄目です!イッちゃいますぅぅぅぅ!!!」

彡(゚)(゚)「黙れぇぇぇぇぇぇぇぇ男の声を出すなぁぁぁぁぁ!!お前は女の子や!女の子なんやぁ! ワイの童貞卒業の相手が、男であってたまるかぁぁぁぁぁぁぁうわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」ジュッポジュッポジュッポ

男子高校生「も、もう無理!イクッ、イクぅぅぅぅぅぅ!!!」

彡(゚)(゚)「あっ、ワイも出る!出てまう! クソ、クッソぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

彡(゚)(゚)&男子高校生「ああああああああああああああああああああああああああああああああああ(ブリブリブリブリュリュリュリュリュリュ!!!!!!ブツチチブブブチチチチブリリイリブブブブゥゥゥゥッッッ!!!!!!!)」

彡(゚)(゚)「ハァ......ハァ......」

宇野「お疲れ様です。男子高校生の分はこれで終了です。次は、権田さんをよろしくお願いします」

彡(゚)(゚)「こ、殺して......殺してクレメンス......」

宇野「ダメです」

権田「ハァハァ、も、もう待ちきれないよ! 早くヤらせてくれ!」

彡(゚)(゚)「あああああああもう嫌だああああああああああああああ」

......。

結局、男子高校生、権田の汚っさん、KBSトリオの計5人と、ワイはヤらされた。全てが終わった頃、時刻はもう夕暮れ時となっていた。
今日、この日ほど、強烈な苦痛を味わったことは無いと断言出来る。それは、この先何があっても、『それでもあの時のアレに比べればまだマシだ』と思うのに十分な地獄だった。

だが、それと同時に。

『もういいじゃないか。こんな辛い思いを俺だけがする必要なんてない。もう何もかも放り投げて、辞めてしまおうじゃないか』

宇野が言っていた心の声が、今まさに聞こえる。だがその声に対して、反論も反対意見も、全くワイの胸の内から湧いてこなかった。もう、全部投げ出してやめたかった。理不尽だと思った。こんな辛い思いをしてまで、野獣先輩を倒すだとか、誰かを守るだとか、やってられるかと思った。

彡(゚)(゚)「そうや......もう、やめよう。知らんわ人間がどうのこうのなんて。だって、どうせ、」

ワイは人間じゃないんだから、とまで言いかけて、流石に喉の奥にしまいこんだ。例え独り言でも、それを言ってしまったら、もう後戻り出来ない気がしたから。

宇野「なんJ民さん、お疲れ様でした。coat博士がお呼びですので、すぐに向かってあげて下さい」

人の気も知らんで、宇野が言った。ムカつくが丁度よかった。ババアに伝えよう、もうやめさせて欲しいと。それで終わりにさせてもらおう。もうワイは、こんな嫌な思いしたくないんだ。