ーーーーあの学校にいって、もう数週間経過した。
 僕の夏休みも、今週で終わってしまう。
 この日数の間に『奴ら』は静かなままだった。
 僕の夏休みは、願った通り静かに過ごすことができた。 
 この静寂は、なんて言うか、嵐の前の静けさってやつだと思う。
 恐ろしいほどのこの静けさの裏に何があるのかはまだわからない。 
 ただ、今日この日、僕は白鳳と言う男に『近づく』。
 あの男が『何者』なのか、と言う疑問に。
 けれど僕は、この状況に記憶がない時とが重なっているような気がした。
 何かとても、『運命』を感じるんだ。
 康一さんがいつだか言っていた言葉。
 『スタンド使いは惹かれ会う』。
 それが、今とても実感できるような気がするーーーー

第三章 この町に住む殺人鬼
 
愛実「おーーーい、大輔~~~」 

大輔「今行きます」ガチャ、バタン 

犬山「全員そろった見てェ~だな」 

康一「そうだね」 

愛実「私としては、犬山がいるのが少々気に入らないけどね」 

康一「愛実さん、こんな時に喧嘩を売っててどうするんですか」 

康一さんの言う通りだ
急いでるんだろ?さっさと車に乗ってくれ

ゾロゾロ、ゾロゾロ 

愛実「さてと、法修ん家まで飛ばすぜェ~~~ッ!」 

大輔「安全運転で頼みますよ、愛実さん」 

愛実「わかってるわよッ」 

 
康一「行きましょう、愛実さん」 
 
愛実「おう」 
 
ブルルルルルルン、ブゥ~~~~~ン
 
僕たちが法修のところまでわざわざいっているのはアメが消えてしまったからだ
跡形もなく、何の痕跡も残さずに忽然といなくなってしまったらしい
僕はこの日までは法修のことが嫌だから逃げたんだと思っていたけどその思いは今日で崩れ去ってしまった
何故なら、僕たちはこの後幽霊に出会うのだから・・・・・・
 
 
 
法修(おう、みんな来たか)
 
愛実(で、いついなくなったんだ?法修)
 
法修(実はよ、昨日なんだ
 餌やりに来たらいなくなっててよ
 寂しかったぜ
 独り立ちだったとしてもよお)
 
 大輔(何か、変わったことは無かったんですか?)
 
 法修(あ、そういえば車が止まってたなあ
 白っぽいやつだったよ
 それがどうかしたか?)
 
 大輔(いや、別に)
 
 車・・・か誘拐の可能性も無くはないといったところか
 
 康一(大輔くんもしかして)
 
 大輔(ええ、町の行方不明の猫の数と何か関係があるかもしれませんね)
 
僕たちの住むこの鍬王町には奇妙な数字がある。
猫の行方不明数と死亡数を合わせると他の町の5倍もあるのだ
子猫もいれれば、8倍になるらしい
 
 大輔(まあ、こちらでも探しておきますよ
 気をつけてくださいね。)
 
 法修(ああ、今日はありがとな
 じゃあな)
 
 愛実(ええ、帰ろうぜ、みんな)
 
 僕は、愛実さんたちと別れてから、僕と康一さんで少し町を見回ることにした。
 
 すると、いつもは無い道が
 建物と建物の間にあったのだ
 
康一(あれ? こんな道あったかなあ 大輔くん )
 
大輔 (いえ、僕の記憶では確か道なんてなかったと思いますよ )
 
康一( だよね ちょっといってみない?)
 
大輔 (別にいいですけど 何かあったらすぐ帰りましょうね 康一さん)
 
康一 (うん 分かったよ そうする )
 
大輔くんって落ち着いてるって言うか関心がないって言うかちょっと静かすぎる気がするなあ
 
・・・・・・・・・・・・・
 
大輔(康一さんって もしも檻の中にいたら星と壁どっちを見ます?)
 
康一(え?どういうこと?大輔くん)
 
大輔(別に。 心理テストですよ)
 
康一(ほ、星かなあ)
 
一体どういうことなんだろう
大輔くんってよくわからないよ
 
大輔(そうですか 前向きなんですね)
 
康一(え?)
 
大輔(心理テストの答えですよ星は前向き壁は後ろ向きな考え方なんです)
 
康一(へぇーそうなんだ よく知ってるね)
 
大輔(まあ これぐらいは・・・)
 
その時、ピチャ ピチャ ピチャという音が聞こえてきた
 
大輔(康一さん 何かやばくなってきましたよ)
 
康一(そ、そうだね なんだろう)
 
大輔(あれ、もしかして怖いんですか?)
 
康一(そ、そんなことないよ)
 
痛いところをついてくるなあ大輔くんって
 
大輔(そうですか でもなんでしょうねこの音)
 
?(あなたたちね 今回紛れ込んできた人達は)
 
そこには綺麗な女の人が立っていた
 
大輔(誰ですか? 貴女は)
 
?(私の名前は千鶴 小野寺千鶴よ)
 
康一(千鶴さんはどうしてここにいるんですか?)
 
良かった 普通の人だ
 
千鶴(私は家族を探しているの)
 
大輔(家族って一体誰のことなんです?)
 
千鶴(家族って言うのはね 必ずしも誰かって言う訳じゃあないわよ)
 
大輔(そうですか すいません 人だと思ってしまって)
 
千鶴(別にいいわよ 家族って言うのはね猫なの)
 
大輔・康一(猫?)
 
千鶴 (そう 猫よ)
 
千鶴(少し、昔話をしてもいい?)
 
大輔(ええまあ いいですけど)
 
千鶴(この話は10年前の話よ
ある女の子がね 家で留守番をしていたの
すると家の前に一台の車が止まったのよ
その女の子は不思議に思ったけど 別に怖くはなかったの
だって家にはかわいい猫のエメラルドがいたから
そうしてしばらくするとね
向こうからピチャ ピチャ って言う音が聞こえてきたの
不思議に思った女の子が見に行くと玄関のドアが空いていたの
怖くなった女の子は自分の部屋にもどってベッドの下に手をやると
ペロペロ舐めてくる 動物がいたの
その女の子はね エメラルドだと思ってずっとそこにいたのよ
でも、相変わらずピチャ ピチャ って聞こえてくるの
その音は ベッドの下から聞こえてきていたの
怖くなった女の子はベッドの下を覗いたの すると男の人がエメラルドの手を持ってそこにいたのよ
そしてその人は言ったの
「君の猫はすでに殺したぞ 」
そしてその女の子も殺されたのよ!!)
 
康一(うわーッ それってホントですかあ?)
 
千鶴(フフ、ホントに聞こえた?
家族が猫だってわからなかったからちょっとした罰よ)
 
康一(はー 怖かったあ)
 
ピチャ ピチャ
 
大輔(ん?康一さん 何か聞こえませんか?)
 
康一(何?大輔くん 怖がらせないでよ)
 
大輔(こ、康一さん 千鶴さんの後ろを見てください!)
 
そこには ピチャ ピチャ と血を流している片手の無い猫がいた
 
千鶴(その猫と女の子は私たちのことなの
 幽霊なの 私とエメラルドは)
 
大輔(まずいぞ!どうやって幽霊なんかと戦えばいいんだ?!)
 
千鶴 (ちょっと何言ってるのよ 私があなたに何かした? 別になにもしないわよ
怨霊なんかと一緒にしないで)
 
大輔(そうですか? それなら分かりました)
 
千鶴(私はね あなた達に聞いてほしいことがあって紛れ込ませたのよ)
 
大輔(そうだったんですか なんですか?)
 
静かに暮らしたいと思っているこの僕を呼ぶなんて やれやれだなあ 全く
 
千鶴(実はね あなたの探している アメとか言う猫 もう死んでるわ)
 
大輔・康一(な、何だって?)
 
千鶴(魂が登って行くのを見たの 私の猫と同じ傷を負って!)
 
大輔(それはつまり まだ捕まってなくて 今も犯罪をおかしているということですか?)
 
千鶴(そうよ まだ捕まってないわ
そしてあいつは今も犯罪を繰り返しているわ猫とその飼い主を殺しているのよッ)
 
大輔(そんなこと信じられないな)
 
千鶴(でも本当なのよ!
あなたたち生きてる人間が
町の『誇り』と『平和』を取り戻さなければ
いったい誰がとり戻すっていうのよッ!)
 
大輔(やれやれ 僕は静かに暮らしたいんですよ
でも犯人を捕まえたほうが 最終的には 静かに暮らせるかも知れないですね)
 
千鶴(じ、じゃあ)
 
大輔(勘違いしないでくださいよ?
 あくまでも、静かに暮らすためですから) 
 
千鶴(あ、ありがとう)
 
康一(いい人だ なんて思わないでくださいよ
よくわからない人なんですから)
 
大輔(ん?ちょっと待ってください 飼い主を殺しているならなぜ法修は殺されなかったんでしょう)
 
千鶴(恐らく彼を見なかったからよ
彼を見てしまったら正体を隠すために殺されるわ)
 
康一(自分勝手なやつですね)
 
大輔(前に出会った 藤島とかとも関係があるのでしょうか?)
 
千鶴(関係があったでしょうね)
 
大輔(え? あったとはどういうことですか?)
 
千鶴(その藤島とか言う人は数週間前に殺されているわ)
 
何だって? 僕の記憶を取り戻すのに必要だったかもしれないのに!やっぱり犯人を捕まえなくっちゃあならなくなったな
 
千鶴(それじゃあここから返すわ、絶対に犯人を捕まえてね 大ちゃん)
 
大輔(え? 僕のことを知っているのですか?)
 
千鶴(内緒よ 頑張ってね 二人とも)
 
康一(分かりました それじゃあ千鶴さん またお会いしましょう)
 
大輔(彼女は僕とどんな関係があるのでしょう)
 
康一(昔会ったことがあるんじゃあないかなあ10年前に殺されたなら大輔くんが6歳ぐらいの時に)
 
大輔(そうですね ではまた明日 会いましょう 僕はこれからお墓に行って 千鶴さんの墓を探してみます)
 
康一(うん、分かった じゃあね)
 
 
 ・・・・・・・・・・・・・・
 
 
大輔(本当にお墓があった 千鶴さんは本当に10年前に)
 
和尚(おや、君が来るなんてずいぶん久しぶりじゃのお)
 
大輔(どういうことですか?和尚さん)
 
和尚(おや、覚えてないのかね?
ま、10年前じゃからのお
無理もないか
あのとき君は千鶴ちゃんの家にいたんじゃよ
そして、君だけが助かった
警察に保護された時 君は・・・たった『ひと言』だけをくり返して泣いておったそうだ
『千鶴おねえちゃんが窓から逃してくれた』『千鶴おねえちゃんが窓から逃してくれた』・・・・・・・・・・とな)
 
あの女の人道理で馴れ馴れしいはずだ
 
和尚(ん?どうかしたかね)
 
大輔(いや、別に何でもありませんありがとうございました)
 
絶対に犯人を捕まえてやらなくっちゃあな
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
康一(本当に幽霊にあったんだよ 信じてよ)
 
愛実(ま、別に信じてもいいけどよ
10年も天下の警察様から逃げおおせてるんだ そう易々と捕まんねえだろうぜ)
 
愛実(で、大輔くんは何て言ってるんだ?)
 
康一(愛実さんと同じこと言ってた)
 
愛実(ま、アメを殺したやつは許せねえけどよ 私も注意してみるわ)
 
康一(ありがとう 愛実さん)
テクテクテク
 
愛実(危ねえ 前見ろ!)
 
康一(え?)
キャキキイ
 
??(・・・・・・・・)
 
愛実(すいません うちの馬鹿が)
 
??(気を・・・つけた方がいい・・・)
 
康一(すいません ありがとうございます)
・・・・・・・・・・・・・・・・
 
?(危なかったね 彼 君はどう思う?)
 
(・・・・・・・)
 
?(おい、猫じゃらしはどうした?)
 
(・・・・・・・・・)
 
?(ああ 鞄のなかに入れたんだった)
 
(・・・・・・・・)
 
?(さ 着いたよ これからは仲良く凄そうじゃあないか)
 
?(アメくん)
 
出てきたのはアメの手首だった
 
?(ご飯も一緒に食べようか)
 
?(フフ、君の好きな遊びはなんだい?)
 
表札には「白鳳」とかかれていた。
to be continue