ある日の雨のこと、いつも通り俺は部室で一人本を読んで皆が来るのを待っていた。
奉太郎『、、、、、。』
(今日は皆遅いな、、、あれこれもう30分は立ちそうだが、、、。)
まぁ、たまにはこういう日もあるかと思いながらもページをめくる。
雨の音、ページをめくる音、その二つの音だけが教室に響く。
だが、今はその音が心地が良いい。
いつもならもっと慌しいからな。
喉が乾いたな。飲み物を買いに自販機まで行こうと思い腰を浮かすと教室のドアが開き、顔を上げる。
里志『やぁ、奉太郎。』
奉太郎『おお、、、今日は遅かったな』
里志『総務委員と手芸部に顔を出してて遅れにちゃったのさ。それよりどうしたんだい?何処か行くそぶりしてたけど。』
奉太郎『自販機まで行こうと思ってな、、、一緒に来るか?』
里志『一緒にいくよ。』
里志は鞄を置き、いつもの巾着を持った。
里志『あ、ちょっと待って奉太郎。』
奉太郎『なんだ?財布でも忘れたか?』
里志は右手を上げ横に振って、違う違うと言った。
里志『摩耶花と千反田さんがもう来るころなんだ。』
俺は席に着き了承した。
五分も経たない内に千反田と伊原は来た。
千反田『すみません、遅くなりました。』
伊原『お待たせー』
奉太郎『今日は皆遅かったな』
千反田『家から連絡がありまして、話が長引いてしまって遅くなってしまいました。』
伊原『漫研に顔を出して遅れたのよ、途中でちーちゃんと会って一緒にに来たわ』
なによ?悪いの?といつもの伊原の薔薇の棘言葉だな、、、
奉太郎『さいですか』
こうして皆揃い、自販機まで仲良く飲み物を買いに言った。
里志のせいで言い出しっぺの俺が全員分奢るハメになったがこの際は仕方がないと思おう。
部室に戻り皆が皆たわいもない話をする。
千反田は家の事(特に米)を話し、里志はいつものどうでもいい雑学の疲労に、伊原は漫研の締め切りが近いからとかなんとか。
俺は考える。もし姉貴がこの古典部に入部しろと言わなかったら、この何気無い時間を過ごせなかったのではないのか、と。
俺は気づく。
そうか、俺は今のこの古典部で過ごす時間を心地が良いと、楽しいと、、、。
薔薇色は眩しいと揶揄した来たが、古典部いる時くらいは薔薇色になりたい。
奉太郎『ん、、、』
どうやら眠ってしまっていたようだ、、、、。
伊原『あ、ほらっ!ふくちゃんのせいで起きちゃったじゃない!』
里志『え〜。摩耶花だってやっていたじゃないか』
その二人の会話の後ろで千反田はおどおどしていて如何にも困った仕草をしていた。
俺は窓側に座っていたので窓の反射を利用して俺自身を見る。
頭はおそらくは伊原のであろうヘアゴムで何箇所か縛られていて、両方の瞼の上には半月型の赤い紙がセロハンテープで貼られ、口にはペンで塗った黒い髭が口の上と顎にこれもまたセロハンテープで貼られていた。
俺は黙って立ち上がり、二人を睨む
奉太郎『、、、やったのはだれだ、、、?』
里志『』
伊原『』
千反田『あ、あのっ折っ、、奉太郎『千反田、お前じゃないことは分かる』
千反田は今にも泣きそうな顔だが、里志と伊原の顔は今にも笑い出しそうな顔だった。
そうか、うん。なるほどね、、、
奉太郎『やっぱり、、、』
里志『え?』
奉太郎『お前らの仕業ああああああ!』
里志『奉太郎がキレた!摩耶花!逃げるよ!!』
伊原『え!?ちよっ待ってよ!なんで私までぇ!?』
奉太郎『逃がさねぇぞ!お前らぁ!』
そう折木さんは激昂して二人を追って教室から出て行きました。
福部さん、摩耶花さん、流石にあれは折木さんでなくても怒ると思いますよ。
あ、そうです。皆さんが帰って来たら家から持って来たお菓子を食べながら話したいです。