第六話その1
「炸裂!タケシワールド!!後編」


ヘルガーの雄叫びと同時にヘルガーの口から真っ赤な炎が放出。瞬間、タケシとヘルガーの間に赤と青が飛び込み、激しい爆発音と共に黒煙が視界を遮った。
「タケシ!!!」
爆音に怯みながらも、私は爆発に巻き込まれた仲間の名を叫んだ。
暫くして、黒煙がだんだんと晴れてきて、私はタケシの姿を探した。すると、バシャーモとグレッグルの後ろでタケシが尻餅をついていた。恐らく、ヘルガーの火炎放射をバシャーモとグレッグルの技で相殺したのだろう。
「お前達....ありがとう。」
「シャモ。」
「...........ケッ...。」
私がタケシに駆け寄るとハルカとジョーイさんも走ってきた。
「タケシ!大丈夫?!」
ハルカが心配して声を掛けた。タケシはそれに頷いて、辺りを見渡しながら呟く。
「ヘルガーは...ヘルガーはどこに行ったんだ?」
ヘルガーは黒煙に紛れて逃げてしまったようだ。
ここで見渡してても埒が明かない…。
「みんな、手分けしてヘルガーを探しましょう!」
皆はそれを合図に別々の方向へと走って行った。

「…よし、じゃぁみんなにも手伝ってもらおうかしら。」
私は出ているヤンチャム以外のボールからポケモン達を出してみんなに指示を出した。
「みんな!ヘルガーを探すのを手伝ってほしいの!あの子、怪我をしてるみたいだから早く助けてあげたい…お願い出来るかな?」
テールナーにヤンチャム、ニンフィアとロコンもしっかりと頷いてくれた。
「ありがとう!じゃぁ後でここに集合しましょう。」


……まずいことになった…。初めての研修でいきなりこんなことになるだなんて…。
皆と別れて、俺はジョーイさんと共に森を捜索していた。
「…ジョーイさん、申し訳ありません。自分のせいで…」
「気にしないでください。大丈夫、ヘルガーはきっと見つかりますよ。」
慰めの言葉まで貰ってしまった。俺がこんなではダメだ。少なくとも、自分のせいと思うのならば早くヘルガーを助けないと。
「……ありがとうございます。」

「ヘルガー!!どこー!!」
隣にいるバシャーモも、ヘルガーを一緒に捜してくれている。だが……
「うーん、やっぱりこっちじゃないのかなぁ…。」
先程からゴンベやグレイシアに頼んで他を捜してもらっているが、戻ってきても結果はあまり芳しくない。やはりこちらには逃げてないのだろうか…。
「…!シャモ!バッシャ!!」
「バシャーモ、どうしたの?何か見つけたの?」
バシャーモは真後ろの草むらに対して警戒している。アタシもそちらを向くと、その草むらがガサガサと揺れ始めた。
「…何?一体…?」
バシャーモは依然として警戒している。ガサガサという音が大きく、長くなるにつれて緊張が体を固くしていく。ゴクリと固唾を飲み込むと頬から汗が流れ、雫が土に落ちたその時…。
「ヘルガー!!」
草むらから出てきたのはヘルガーだった。だが、さっきとは明らかに様子が違う。不自然な足取りと、痛みに歪んだ顔。
その左後脚には、関節が一つ増えていた。


続く




後書き

次にあなた方は、「おい、今回なんか短くないか?」と言う!

お久しぶりです。今回やけに短いのには訳がありまして、実は今回の最後の文からどう繋げたものかと、そんなことで一ヶ月ほど悩み、お知らせを投稿した手前あまり皆様を待たせても良くないと思ったこと半分。繋ぎに迷ったなら一旦切って、また一から考えればいいかと、安直な考えに至った半分でこうなりました。
ほんとに申し訳ございません!
次回は第七話ではなく、第六話その2とさせていただきます。今回の投稿分と次回の投稿分セットで第六話と考えてくださればと思います。次回、その2は今回より長くしますので、またもう少しお待ちください。