最終回翌日夕方。
サトシ11歳。
手持ちポケモン、
ピカチュウ。
カントー地方
名も無き村。



セン「何故、この様な何も無い村へ?」

サトシ「え、いやー、何となく?」

セン「は?
  まぁ、良い。
  折角の客人だ。
  泊めてやらんでもない。」

サトシ「本当か?!サンキュー!」

サトシは、去っていく。
それを見て、マントを羽織り、フードで顔を隠している、サトシより少し背の低い若い男、センが低い声で呟く。

セン「礼儀を知らんのか?」





サトシ達は、たまたま山に囲まれた名も無き小さな村を見つけた。
そこで出会った村人のセンの家に泊まれることになった。
野宿の心配は、無くなった。
サトシは、走りながら村を見て回る。
木造の小屋がいくつか並んでいる。

サトシ「ほー!この村の建物っておもしれー!」

セン「あまり騒がないでくれ!
  静かな村の雰囲気が台無しだ!」

サトシ「わりー!わりー!」

サトシは、走るのをやめて、歩き出す。
しばらくして、センのところにやって来た。

セン「どうした?」

サトシ「なぁ、他の村人は?」

セン「この時期は居ない。」

サトシ「え?何で?」

セン「鉱山の発掘作業に行っている。」

サトシ「へ~。」

サトシは、何となく納得し、
また、村を見て回る。
しかし、しばらくするとセンのところに戻ってくる。

セン「どうした?」

サトシ「この村何か無いのかよ?」

セン「何も無い村だと言っただろう?」

サトシ「え~~!」

セン「一体貴様は、何しに来たんだ?」

サトシ「何かを探しに。」

セン「何かとは、何だ?」

サトシ「いや、その…面白い何かだよ!
   前まで全力で旅してきたけど、
   何か燃え尽きちゃって…」

セン「…」

草むらからポケモンが飛び出す。

ニャース「ニャー!」

サトシ「わ!ニャースだ!」

サトシは、ニャースを撫でる。

サトシ「野生のポケモンかな?」

サトシは、センを見る。
センは、黙っている。
センは、顔が隠れていたが、
サトシには、センが何かとてつもない眼差しで、ニャースを見ているような気がした。

サトシ「おい、セン!」

セン「!」

サトシ「どうしたんだよ?
   ぼーっとして…」

セン「いや、この辺にニャースは、生息していないはずなのだがな…」

サトシ「ふ~ん。」

セン「もう日が落ちるぞ。
  中に入れ…」

サトシ「うん。」

サトシとセンは、小屋の中に入った。





サトシは、毛布の上で、ニャースを抱えて寝ている。
外は、真っ暗で、小屋の灯りも消えている。
ただ、真っ暗だ。
少年の声が響く。
しかし、その声は、サトシのものでも、センのものでもなかった。
声を聞いて、目を覚ましたニャースが耳をすます。

少年「ここは、僕の根城だ。
  何の用か知らないけど、出ていって。」

ニャースは、声のする方へ目を凝らす。
人影が見える。

少女「出ていって…」

その人影からは、少女の声が聞こえた。





次回更新 4月1日